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  • 執筆者の写真氏家克典

2021_0319

<minimoogについてのお話し>


氏家です。

minimoogは私にとっては守護神のような存在で、ファーストシンセでもあります。


忘れもしない大学3年の秋。私はすでにプロ活動もしながら、シンセサイザー・キーボード教室の講師として都内のヤマハ吉祥寺店(今はない)、島村楽器本八幡店、シブヤ楽器(大井町)にて、ヤマハが運営するシンセサイザー・キーボード教室の講師として派遣されていました。ヤマハの各店舗(渋谷、池袋、吉祥寺)にはminimoogが展示してあって(当時はヤマハがmoog製品の輸入代理店だった)当時の値段で45万円と大卒初任給の3倍以上の価格です。当然じっくり時間をかけて試奏しまくりましたね。渋谷店と池袋店のminimoogは木目がきれいで見た目にグッときましたが、吉祥寺店のminimoogがダントツに音圧と深みがあって悩みましたが、結局吉祥寺店のminimoogを選びました。信じられないかもしれませんが、当時のプロダクツはそのくらい個体差がはっきりしていたのです。そのminimoogは今でも完璧に動いていて(ピッチベンドの狂いはあるが)、ライブにレコーディングに大活躍しています。

その私の極上minimoogはコチラ

<MOOG minimoog #1 Demo&Review>

<MOOG minimoog #2 Demo&Review>


2年ほど前に本家Moog Musicから「minimoog model D」が復刻して発売されました。その時の比較ムービーがこちらです。↓

<Minimoog Model D Demo & Review>

いかがでしょう。minimoogにMIDIやUSB、そして独立したホイール用のLFOまでついて、値段も当時のまま。


そして多くのメーカーからソフトシンセ化されています。

衝撃的だったのはARTURIAの「miniV」ですね。

これも私の実機と比較したのがコチラです。↓

<Arturia miniV2 Demo&Review>

バーチャルアナログ系ソフトなので、如何様にもアレンジでき、ポリでの演奏はもちろん、エフェクターやVOWELフィルター、モジュレーションマトリックスまで組めるという優れもの。もちろん音も肉薄しています。


<UVI UltraMini>

実機の回路に忠実に再現するために膨大なサンプルをオシレーターに使用していて、モデリングフィルターとエフェクトによってDSP処理されています。


<GFORCE MINIMONSTA>

音のパンチ力で見るとこのminimonstaはかなり優秀です。特にリアルタイムコントロールのためのパフォーマンスセクションは演奏表現にかなり役立つでしょう。


ハードウエアもminimoogのエミュレーションが増えてきました。

ベリンガーの「MODEL D」は、そのコスパはもちろん、音もしっかり再現されていたのに驚きました。


さらに発売された「POLY D」は4音ポリフォニックにまで増強され、エフェクトやステップシーケンサーも追加されています。


最近では、1972年製のminimoogを忠実にモデリングした、Softubeの「Model 72 Synthesizer」も話題で、1972年のハードウェアユニットを細部に至るまでモデル化したコンポーネントで、すべての癖や非線形性をそのままに、原始的な状態で再現されているとのこと。


ユニバーサルオーディオでもDAW「LUNA」で使用できるプラグインシンセ「MOOG MINIMOOG」を出しました。こちらは本家Moog Musicとのパートナーシップによって開発され、Universal Audioの業界をリードするサーキットモデリング、シンセシス、シグナルプロセッシングの専門知識を活かして、オリジナルハードウェアのあらゆるニュアンス、不規則性、偶然性を徹底的にキャプチャーしているとのこと。


このように、minimoogはシンセサイザーの代表として今でもハード、ソフトの両方で君臨しているのです。

でも……やはり、私の愛機が一番いいのだ(^^)/


氏家克典

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